生産地を訪ねて

エピソード1 こだわりの農法「永田農法」

標高150~500mの山地の約20カ所に畑が点在。約10品種を栽培し、収穫時期を調整しながら質の高いお茶を作られています。

太田さんの畑は「永田農法」の考えに基づき栽培が行われています。きっかけとなったのは、四代目の重喜さんがお茶の栽培中に農薬中毒に見舞われたことでした。

農薬に頼る栽培に疑問を持つようになり栽培方法を模索していた際、作物を丈夫に育てるためには、本当に作物や土が求めている肥料や栽培を行うべきという「永田農法」の考え方に共感。昭和53年より、この農法に転換し、全て無農薬で栽培されています。

エピソード2 伝統とチャレンジ

太田重喜製茶工場は、嬉野独特の蒸製玉緑茶「ぐり茶」と呼ばれるお茶をメインに製造しています。

その傍ら、昭和63年という早い時期から紅茶についても独学で学び、製造をスタート。今では、研究を重ねて作り上げた香り豊かな紅茶は多くのファンに支持され、緑茶にならぶ人気を誇ります。

近年は、嬉野伝統の釜炒り茶の製造も再開するなど、古来の技法を大切に守りながら、新しいことにもチャレンジ。探求心と好奇心、なにより「より良いお茶を作りたい」という気持ちが、太田さんのお茶をおいしくするのです。

太田重喜製茶工場のしごと

太田重喜製茶工場では、代々、地域活動を大切にされてあります。
お茶づくりも地域の環境や協力があってこそ。
お茶の歴史が深い嬉野の地で、これからも地域と共に。

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  • 1.農薬を使わず育てた茶畑は、愛情をかけた分だけ愛おしい。
  • 2.ミノムシによる被害は農薬を使用していない証。
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  • 3.百年以上前から大切にされている、茶畑の近くの薬師堂。
  • 4.年季の入った茶箱は太田さんのお爺さんの代から使われている。
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  1. 1.農薬を使わず育てた茶畑は、愛情をかけた分だけ愛おしい。
  2. 2.ミノムシによる被害は農薬を使用していない証。
  3. 3.百年以上前から大切にされている、茶畑の近くの薬師堂。
  4. 4.年季の入った茶箱は太田さんのお爺さんの代から使われている。
  5. 5.工場内にある黒板には業務の記録とお子さんの落書きが。
  6. 6.笑顔を浮かべる太田さん、「大茶樹」の孫にあたるというチャの木と共に。

お茶に関する活動やお仕事以外の一面もご紹介!太田裕介さんってどんな人?

一見、寡黙でクールな印象を受ける太田さんですが、お茶への愛と情熱は計り知れず。そして、たまに見せるユーモラスな一面も魅力的。

太田裕介さんの写真

ひげを蓄えた 太田さんに 会えるのは 新茶の時期限定。
お祭りなどで地域の皆が集う「熊野神社」。
土俵もあり、幼い頃から太田さんの遊び場だった。
様々な団体に所属しているため寄り合いが盛ん。 焼肉大信の「カルビ雑炊」で締めるのが嬉野流なのだそう。
下校した娘さんをハイタッチで迎える。

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おでかけ茶器セット

重ねてコンパクトに収納できる携帯用の茶器セット。出張の際には必ず持参するそう。